はじめに建築ありき
イタリア語で、左官屋さんと画家が同じ言葉だという事をご存知でしょうか?
建築物の壁を担当するということで昔は同じことだと思われていました。
つまり、まず建物があり、その壁を飾るのが絵画、立体的三次元で飾るのが彫刻という概念がイタリアではあります。
総合芸術なのです。バラバラでは存在しないのです。
それの最たるものが教会建築ということになります。
祭壇画は板絵でテンペラ画
ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ 「東方三賢王の礼拝」 ウフィツィ美術館
元はフィレンツェのサンタ・トリニタ教会 所蔵
(現在有名な祭壇画は教会から美術館に保管されています。)
壁画はフレスコ画
先の地震でこっぱみじんに崩れ落ちましたが、完全に復元されました。見事としか言いようがありません。
そして彫刻
ミケランジェロ・ブオナローティ 「ピエタ」 ヴァチカンのサン・ピエトロ寺院内
壁や床はモザイク画
シエナの大聖堂
あと、ここにステンドグラスやパイプオルガンも。
というわけで教会建築は総合芸術なのです。
ちなみにフィレンツェのアカデミア(国立美術学院)の入学試験は何日も渡って、まず建物を想定し、その見取り図とそしてその内部をイメージして壁を飾る平面作品と立体作品を描かせるという過酷な試験でした。
全体から部分に至るという考え方です。
イタリア芸術は2000年間に渡り、時には地殻変動を起こしながらも、営々と築き上げられたその技術、美的感覚そして精神性において、私には崇高なエベレストを仰ぎ見るような思いです。
さて音楽…
昔アパートを一緒にシェアしてた子が朝から晩までスカルラッティを聴いていたので、吐きそうになるぐらい嫌になって避けてたのですが、
偶然にこれ見つけておったまげました。
ピリオドアプローチ愛好家の方には叱られるかもしれませんが。。
マルタ・アルゲリッチ ピアノ(ハープシコード)ソナタ k141
ドメニコ・スカルラッティ(Domenico Scarlatti, 1685年10月26日 - 1757年7月23日)は、イタリアのナポリ出身で、スペインのマドリード没 、バロック時代の作曲家です。